特集-インタビュー

第8回 横浜市役所健康福祉局保健事業課長 吉泉英紀さんが語る
新しいポピュレーションアプローチの試み

現在、横浜市をはじめとする11団体()と京急電鉄株式会社との協働により行われている、公共交通機関(電車、バス、駅)を大規模に活用した全国初の健康づくり啓発キャンペーン「ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008」

今回は、この「ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008」の仕掛け人、横浜市役所健康福祉局保健事業課長 吉泉英紀さんにお話を伺いました。

※11団体
主催:横浜市、川崎市、横須賀市、逗子市、三浦市、葉山町、神奈川県
共催:ウィリング横浜(横浜市社会福祉協議会)、ピンクリボンかながわ、神奈川県赤十字血液センター、かながわ健康財団

横浜市役所健康福祉局保健事業課長 吉泉英紀さん 横浜市役所健康福祉局保健事業課長
吉泉英紀さん
1983年横浜市入庁。港湾局、総務局、平成18年横浜市鶴見区福祉保健課長を経て、2008年4月より現職。

「ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008」とは

ハッピー!ウエルネスウエーブ2008ロゴ

情報紙の市内24駅改札前専用スタンド横浜市が神奈川県東部の自治体や関係団体に呼びかけて、地域ぐるみの「健康づくり」をメインテーマに、京浜急行電鉄株式会社と中心とした京急グループとの協働により、電車やバス、駅を活用して行っている健康づくりキャンペーン。
2008年9月15日〜11月14日まで開催中。

参加団体が独自で制作した健康啓発ポスター30数種類、約1万枚を京急電車全800両、京急バス、川崎鶴見臨港バス、県内京急全53駅に貼付。また、「ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008」のポスターで貸切(ポスタージャック)にした電車が2編成運行されている。さらに、市内全24駅改札付近では4万部の健康情報誌を設置し、健康づくりに関するさまざまな講座・イベントをアピールしています。

 

ウエルネス1号車「ありがとうギャラリー号」  ウエルネス2号車

京急電車内に貼られたキャンペーンポスター  京浜急行電車内トレビジョン

ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008 ホームページ

ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008 ポスター【PDF】

ハッピー! ウエルネス ウエーブ2008 情報誌(表紙)【PDF】

京急グループと協働など、自治体の健康づくりキャンペーンとして、新しい試みがされていると感じました。どのようなきっかけではじめられたのですか?

私の所属する保健事業課は、市民の健康づくり啓発とがん検診実施などを業務としています。啓発の中心は、市民の健康づくり計画である「健康横浜21」のアピールで、「食習慣の改善」「運動」「禁煙・分煙」という3つの切り口を柱にしていて、目標数値をつくっています。

私は今年4月に着任したのですが、まず感じたのは、保健事業は、市民生活に密着したものであって、PRすればするほど喜ばれる内容なのに、それが十分にアウトプットされていないということ。

どんなにいいことしていても、知ってもらわなければ仕方がない。どういうふうに知ってもらえるか、月1回の広報誌 「広報よこはま」や「横浜市ホームページ」という既存のもので満足しないで、新しいものを考えていこうと。「伝えること」にもっとエネルギーかけようと話し合いました。

でも、財政的な制限があるから、テレビや新聞は難しい。市民の心をつかむ媒体はなんだろう、市民が接する機会が多いものとはなんだろう、と考えたときに、公共交通機関はどうだろうかということになりました。その中でも電車だと。


キャンペーンを実現するまでの経過を教えてください。

横浜市役所健康福祉局保健事業課長 吉泉英紀さん 実は京急電鉄さんが今年創立110周年で記念キャンペーンを行っているのを知っていたものですから、社会貢献のひとつとして協働をお願いすることからスタートしました。

はじめは、横浜市だけで電車を1編成借りられたらいいなというところからスタートしましたが、ご相談しているうちに、相当ボリュームを大きくできそうだということが見えてきました。それであれば、同じ事情は沿線の自治体すべてが抱えていますから、他の自治体と共有していくことがより効果を高めるのではないかということを考えたのです。

たとえば、同じポスターばかりをたくさん貼ってもあまり効果はないですよね。同じ健康づくりでも、神奈川県はこんな事情でここのところが重点だとか、葉山町はこうだ、といった様々なアプローチの視点があって微妙にきっと違うだろうと。その違いがあるからこそ、混在させて出したときに、まんべんなく健康づくり啓発ができるのでは考えました。

神奈川県庁、そして川崎市役所、横須賀市役所、三浦市役所、逗子市役所に行って、最後に葉山町役場に話を持ちかけました。初期段階にまだ資料もない中で提案したときは、「?」といった感じでしたが、資料をそろえて話を積み重ねていくうちに、各自治体ともにご理解いただき、またとても喜んでいただきました。

それに加えて、京急沿線にある関係団体として、乳がん啓発のピンクリボンかながわ、献血の関係で赤十字、横浜市福祉保健研修施設「ウィリング横浜」の施設運営をお願いしている横浜市社会福祉協議会などにも声をかけました。

7月上旬に、全体のメンバーで1回打ち合わせ会をもち、その後7月中旬に京急電鉄さんに来てもらって一緒にお話しをして、結果的にはお話させていただいた全メンバーが参加することになったのです。その後、自治体の中で唯一の交通手段がバスの地域もあるので、京急のバスも使わせていただきたいという要望があり、これも京急さんに了解してもらって、全体像がほぼ決まりました。

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